金子みすゞ


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鈴と、小鳥と、それから私。
みんなちがってみんないい。

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出典は童謡詩人:金子みすゞの詩集『わたしと小鳥とすずと』より。


「ナンバーワンでなくてもいい。オンリーワンであればよい」


スマップ(SMAP)の「世界に一つだけの花」のヒットにより、「オンリーワン」という言葉が巷間に溢れましたね。
それより随分以前に、金子みすゞという偉大な童謡詩人により、同じ様なことが語られていたんです。


「オンリーワン」の自分になるために、自分の特徴を磨く姿勢はとてもよいことですよね。
ただ、この言葉が様々な人をして語られたときに、同時に警告としてよく言われたことは
「向上心のない自分の言い逃れのために“オンリーワン”という言葉を軽々しく使ってはいけない!」
ということだったと思います。


「これだけは誰にも負けない」
それは頭脳であっても、運動神経であっても…
優しい心であっても、チャレンジ精神であっても…
また、「賢く、優しく」というような組み合わせであっても…
なんでもいいと思います。
自分の長所と思える所で「ナンバーワン」になろうとする姿勢があれば、「ナンバーワン」の箇所が違っても構わない。
それが「オンリーワン」という言葉で伝えたいことでしょう。


同時に、他の人のオンリーワンたる側面を認めることも大事ですよね。


このダイアリーで何度か紹介しましたが(右側にバナーも張ってあります!)、Z会には「パルティオゼット」というコミュニティサイトがあります。
さすが、Z会員、そして、「Z会」という名前に引き付けられて集まった若者達で、
「このような質の高い議論を、本気で真剣に、高い次元で同じ世代のみんなとしてみたい」
という人がかなりいて、すごいなあ、と感じています。
※もちろん、息抜きに「恋愛話」なんていうコミュニティもあります(^^


一方で、ちょっと気になることもあります。
こういう方には優秀な人が多いので、議論して、自分を高めて…という考えの下での発言なのかもしれませんが、そこかしこで「相手を言い負かしてやれ」という匂いが感じられる発言もあるんです。
知識があるのはすばらしいことなんだけど、ちょっと立ち止まって欲しいな、と。


ある分野においては自分の知識が上かもしれません。
しかし、他の人は他のところですばらしい知識を持っているのかもしれません。
そんな他人のいいところを吸収しようとするのが、本当に優秀な人間への第一歩ではないでしょうか。


私(ブログ担当:寺西)はこう見えても(?)負けん気がと〜っても強い人間なので、相手の話し方を一方的に遮っていた時期もありました。(←今でもちょっとそうかも。いけないなあ)
でも、何かのきっかけで、高校生の頃
「ふーん…いろんな考え方や、価値観の持ち方ってあるんだなあ…」
と考える様になったとき、国語の成績がみるみる上がっていったのを、今のことのように覚えています。


いろいろな見方・考え方を身につけ、価値観の多様性を理解すること。
それと同時に、どこまでが「常識」とされるレベルなのか常に考えて、無知である部分は補おうとすること。


これを行えば、いつまでも人間は成長できると思います。