素人っぽく、泥臭く（３）

大学受験の先にあるもの〜職業を考える〜

【執筆】小谷祐子（フリーライター）

前回、「大人な印象で仕事をしてください」と言われ、それは自分の素人っぽさが相手にそう言わせているのだと気づいたという話をしましたが、先日のサッカーW杯の代表コメントで、ある言葉と出逢い、思ったことがあります。
サプライズで代表入りしたFWの巻選手や、前回大会で代表入りを逃して今回見事に選ばれたDFの中沢選手が言っていました。

巻選手；「（Ｗ杯は）楽しみに行く場所じゃない。優勝を目標に頑張るのは当たり前。泥臭く、アグレッシブにプレーしたい」
中沢選手：「代表に選ばれなかった竜さん（久保竜彦）やほかのチームメートの分も、マリノスの中沢として泥臭く守っていきたい」

二人とも、「泥臭く」と、抱負を語っていましたね。印象的でした。

この「泥臭く」という言葉、もちろんサッカーという激しいプレーがつきもののスポーツだからこそ、出てくる言葉だとは思うのですが、日本代表という選ばれし人たちが使うからこそ、心に響きます。
その心は、「相手が自分をどう見ようと、どう見えようと、自分のできることを精一杯集中してやる」ということだと、私は解釈しています。

また、巻選手はチームメイトとなる中田（英）選手や稲本選手など海外所属の選手ともほとんど初対面で、「よろしくお願いします」と挨拶したというエピソードも聞こえてきました。経験豊富な選手たちとコミュニケーションを取ることに積極的な姿勢が伺えます。

〜続きは明日！〜