筑紫哲也


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批評する立場として、他の人より高いモラルが求められる。
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随分前の話になりますが、「ニュース23」の中で筑紫哲也氏が、自身の年金未納についての中で告白する際の発言内容になります。


ノーブレス・オブリージ」という言葉があります。元々、「貴族などの高い身分にはそれ相応の義務も伴う」ということを指す言葉で、広義に解釈すると「身分や立場相応の見方や考え方、行動をするべきである」ともとれます。


2年前に世間を騒がせた年金未納問題については、途中で転職した人であればほとんどが「うっかり」してしまうという「制度の欠陥」が大きな要因かもしれません。言い換えれば、私自身がサラリーマンから自営業に転じていても、同じことをやっていた可能性が高いと思います。


しかし、不条理かもしれませんが、一般の人は「うっかりしても仕方がない」ことであったとしも、政治家では「仕方がない」では済まされません。それが「ノーブレス・オブリージ」というものではないでしょうか。


そしてまた、しっかりと政治家たるべき行動をとっていれば、誰よりも称賛されるのも間違いのないことですよね。


この件で、未納だったこと自体を責める気持ちは余りなかったのですが、自分がどういう立場の人間かしっかり考え、そして、年金制度のどんなところが悪かったのか、よく考えて欲しい、と思ったものです。
2年たった今は、果たして…。


最後に一言。


「政治家も払ってないから、自分達も払わなくて当然だよねえ」


という寂しい考え方には、皆さんにはなってもらいたくありませんよっ。