俳優の卵から教わったこと(4)


大学受験の先にあるもの〜職業を考える〜


【執筆】小谷祐子(フリーライター



大学合格であれ、就職試験合格であれ、スポーツの優勝であれ、研究成果を上げるであれ、何かを成し遂げるには、努力は必要です。
少なくとも何かを「成し遂げた!」と実感するには、その陰にいろんな努力があるはずなのです。


今回、俳優という職業を選んだ友人の話をさせていただきましたが、彼は俳優として舞台に立てるまでにさまざまな努力をしています。そして、その努力は今でも続けています。
一方、同じような努力をしても、劇団のオーディションに受からなかったり、チャンスに恵まれなかったりして、俳優という道に進めない人もいます。努力が実らず、達成感を得られず挫折してしまう人も多いはずです。数で言えば、挫折してしまう人のほうが、よっぽど多いのかもしれません。


ですから、私は「努力は必ず報われる。夢は必ず叶う」とは言えません。
でも、「努力を続けられるのであれば、夢は着実に近づく」とは思っています。

俳優として5年以上、やってこられた友人は、「俳優を続けている」という時点で、俳優そのものなのです。
その職業に求められる才能や技術などを高めようと、努力をし続ける。努力できる環境に身を置いているという時点で、夢は半分以上、叶っているのかもしれません。


職業に関して言えば「●●になりたい!」という夢は、
叶えるのがゴールではなく、続けることが夢の成就
なのでしょう。
どんな職業を選ぶのであれ、そこで努力が続くのであれば、それはその人にあった仕事だと言えます。
続かないのであれば、環境を変えて、自分が努力できる何かを見つける。
でも、その「何か」は、続けなければ、見えてもこないし、わからないのです。


まだ社会に出て働く前の中学生・高校生であれば、職業はイメージしかわからなくて当然です。
そこで必要とされる努力の質も、自分が身を置いてみなければわからないことばかりです。それで十分なのです。


でも、「努力を続ける」ことで得られる満足感は、社会人であっても、中高生であっても共通です。
さまざまな職業に就いている人のインタビューなどを通じて、情報という部分だけでなく、「努力し続ける大人の姿」から、何かを感じ取ってほしい。
それを、将来の「職業を考える」ヒントにしてほしいと、切に願っています。
だから、私もこのブログを続ける努力を、これからもしていきます。がんばります♪