社会人と大学との関係(4)


大学受験の先にあるもの〜職業を考える〜


【執筆】小谷祐子(フリーライター



「人はなぜ、大学受験をするのか?」


受験勉強真っ最中の中・高校生には、少々愚問の連載でしたが、その答えが出るのは、大学を受験した後であり、大学を卒業した後であり、さらに社会人として実績を積んできてからです。


「大学卒という学歴が、就職するときに必要だから(有利だから)」


今はそれもよいでしょう。それが十分なモチベーションになります。
もっと言えば、
「●●大学というブランドを手に入れて、仕事をしやすくするため」
それも、大いに結構です。


究極を言えば、
「なんとなく、大学って行ってみたいから」
私はあえて、それでもOKだといいたいです。


行ってみてから分かること、行ったからこそ分かることがあります。
「大学なんて行く必要がはない」
こういえるのは、大学に行った人だけです。
そして、みんな、自分の経験から、言っていることなのです。


私は、たびたび「ああ、大学に行くんじゃなくて、もっと若いときに仕事の経験を積んでおけばよかった!」と常々思っています。
でも、私がそう思う対象の人も、同じことを思っているのです。


仕事の経験を積んでいる大卒者でない彼らから、私が仕事や社会に向かい合う度胸を感じるように、
私も彼らに、大卒者だけが知る何かを、言動のなかににじませたい、そうすべきなのだと感じるのです。


大卒者だけが知る何か。
それは、このブログの担当者でもあるZ会の寺西さんが常々おっしゃいますが、「大学受験という、先の見えない目標に向かって努力し続けた」その経験なのでしょう。


「大学受験があったから、今の自分がある」
大学卒業後、10年以上経って、社会人となった後も、どうどうと胸を張って言える、
そんな受験生ライフを、ぜひみなさんにも送ってほしいと思います。


…そうすれば、社会人となった後、私のように「大卒者である自分」を持て余すことなんて、ないはずです。


受験生、ファイト♪
心から、応援しています。