働く女性の本音に迫る(2)


大学受験の先にあるもの〜職業を考える〜


【執筆】小谷祐子(フリーライター


さて、「キャリア志向の女性」としてまず紹介したいのが、お医者様です!
ある総合病院に勤める先生に、先日いろいろとお話を聞いてきました。


先生(仮に、Yさんとしましょう)が、「医者にやろう!」と思ったのは、小学生のころだと言います。


「父が開業しておりまして、また叔母や親戚などにも医療関係で働く人が多く、自然と、『自分も将来医者になるんだろうな』と思っていました。
小学生の卒業文集でも、『将来は医者になります』と書いていました」とのこと。


具体的に、医師に向けた勉強をしたのは、高校生になってから。
大学受験を目指したときからだと、Yさんは言います。


「女子大付属の高校に通っていたのですが、そのままいけば大学生にはなれました。
でも、自分は医者になろうと決めていたので、医学部受験を迷いなく選びました。
私立の医学部に行ったのですが、周りも将来医者になろう!と思う人ばかりでしたね」


大学での男女比は、7:3くらいだったと言います。
「単純に、成績だけで選ぶと、上位半数以上は女子学生になると言いますが、女性は医者になっても辞めてしまう人が多いということもあり、入学の時点から厳しく選定されています。
また、実際、医者というのはただ単に頭がいいだけではつとまりません。
患者のために、自分で気づき判断したことで動ける、そうした行動力も必要です。
単純に、頭がいいから、成績がいいから、いい医者になれるとは限りませんね」


女性であることで苦労したことや、大変だったことを聞いてみました。
「国家試験に合格して医師となってしまえば、男女に関わらず医者として認められますし、女性だから損した、ということはありません。
逆に、患者様のなかには『女性の先生に診てもらいたかった』という方も多く、女性であってよかったと思うことも多いですね」


一方で、こんなリアルな話も聞きました。


「研修医のころは、先輩の医師にいろいろ教えてもらいながら仕事を覚えるのですが、あまりカワイくない女性だと、先輩医師(男性)が教える気にならないという話も聞きます。
一方、キレイで可愛いと、ちょっとした失敗でも甘く見てしまう面があるようで、どっちにしても、女性はちゃんと教えられることが少ない、ということもあるようです」


この話を聞いて、一同、「男ってしょうがないね〜!!」なんて話になったのですが(笑)、
人間には男女という2つの性があり、その2つの性が協力しあって、一つの社会を構成していることを思えば、それぞれの違いを認識することが、まず必要です。
仕事の面では、男女ではなく一人の人間として、お互いに敬意を払って、仕事に対して責任を持つ必要がある。
これは、男性にも女性にも、意識する必要があることですね。


〜続きは、12月2日(土)に!〜