理屈じゃない!〜丸暗記のススメ〜


毎日暑いですね〜。
暑くて頭が全然働かない,勉強しても何も頭に入ってこない・・・そんな状態の人もいらっしゃるかもしれません。


暑さは関係なく,英語を読んだり聞いたりしても,なかなか身に付かずに歯がゆい思いをすることは誰にもあることだと思います。
今日は,そんな時の荒っぽい治療法(?)をご紹介します。
※この方法はどなたにも効くものではありません。予めご了承ください。


英語に触れていて,どうも頭に入ってこないことの原因の1つに,
頭の中で一生懸命日本語に直して理解しようとしている
ことが考えられます。
英語が苦手な人の多くがこの癖を持っていることは確かです。
それでよく「日本語に置き換えず,英語を英語のままの語順で理解しよう」と言いますが,それは確かにその通りなのですが,「英語のまま理解」といってもなかなか難しいところがあります。
それができれば苦労しない・・・!と思いませんか?


では,そういう時はどうするか?
単語も文法も構文も何も関係なく,もう「理屈抜きで」丸暗記する。これに限ります。
(ただし,意味もまったくわからずに暗記するのではお経を読むのと一緒ですから,少なくとも日本語訳は読みこんで内容を頭に入れておいてください)


素材は,ネイティブの書いた(話した)ものなら何でも構いません。
TOEIC問題集のPart 4やPart 7とか,英語の教科書の文章・・・何でもよいです。
最初は1文ずつ声に出して読み始めます。
CDがあれば,1文ずつ聞き,そのつどPAUSEしながら繰り返します。
慣れてきたらCDに合わせて(=ネイティブと同時に)発話します。
暗記したら,文字を見ずにネイティブの後を追って発音してみてください。
これはシャドウイングといって,語学学習ではポピュラーなやり方の1つです。


最終的には,英文(文字)を一切見ないで発音できるようになるのが理想です。
素材は短文ではなく,ある程度の長さのもの(=文章)がいいでしょう。
CDがあるなら,なるべくネイティブの発音を真似るようにしてください。


ここでのポイントは,「つっかえずスラスラと,かつ,なるべく上手に発音することだけを考える」ということです。
細かい部分の内容や文法など,一切考える必要はありません。
ただひたすら,理屈抜きで丸暗記する。
この作業は,1つか2つの英文でやるだけでも十分効果があります。


1つの文章を完璧に暗記し,声に出して読み上げることができるという状態は,学習者に1つの自信を与えてくれます。
この自信は,理屈によって生まれるものではありません。
「理屈抜きで」,と繰り返し書いたのはこのためです。


私は高校の頃,この方法でリンカーンの "Gettysburg Address" を丸暗記したことがあります。
(例の ... government of the people, by the people, for the people ... の部分で有名です)
当時は内容もよくわからないまま,ただひたすら覚えていました。
それでも,文字を見ず,つっかえずに全文読み上げることができた喜びは相当なものがありました。


この時覚えた英文の端々は今でも鮮明に残っています。
いろいろな英文を読んでいくと,必ず似たような言い回しに出会います。
そういう時,文字通り「理屈など関係なく」頭にスッと英語が入ってくるのです。
その後,暗記をひたすら繰り返していくと,初めて読む英文でもどんどん内容が頭に入ってくる快感さえ味わえるようになりました。


長くなりましたが・・・「理屈抜き丸暗記」,だまされたと思ってぜひ一度お試しください。


(アンザイ)