五代目古今亭志ん生


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他人の芸を見て、あいつは下手だなと思ったら、そいつは自分と同じくらい。
同じくらいだなと思ったら、かなり上。
うまいなあと感じたら、とてつもなく先へ行っている。

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学習相談を受ける際に、自分の今のレベルや得意不得意などをできるだけ具体的に相手に伝えることはとっても大切です。
たとえば

  • ○○大学を受けたいんですけど、オススメの参考書はないですか?

という相談では、「得意教科・不得意教科は何か」「どの学部を、どんな教科で受験するのか」「学校の勉強や塾などでの学習状況はどうか。量的にどれくらいまでできるか」…などにより、適切な参考書は違ってきますから…。


そこで一歩踏み込んで

  • 今の自分の偏差値は○くらいなんですが、あと5くらい上げるのに適切な参考書はないでしょうか?

という相談であれば、上の相談より少し良くなっています。
ですが…意外と「偏差値は、ある母集団の中での相対的評価」ということを知らない人も多いんですよね。


簡単に言えば、模試Aで70であった人が、模試Bでは50くらいのレベルかもしれない…ということなんです。
つまり、模試Aを受けた人は余りレベルが高くない人が多く、模試Bを受けた人はレベルが高い人ばかり…だと、Aでは「高得点」、Bでは「平均点」くらいの可能性があるわけですよね。
なので、偏差値を表現するには、必ず「“模試Aで”○くらいだったんですが…」としなければいけません。


…とまあ、ちょっと自分の偏差値のみを述べた上での学習相談がなぜか最近増えてきましたので、コメントしてしまいましたが、本題へ。。。



模試などを受けずして、日頃から
「自分のレベルを意識して実力の向上に励む」
には、今回紹介した一言のような態度が大事だと思っています。


私(ブログ担当:寺西)は長い間、この言葉を知らなかったのですが、尊敬する先輩から
「自分の実力を自分で判断する時には、周りの人と比較して、“自分の意識”より一段格下げして見た方が的確だ」
と言われ、そうするように心がけてきております。
実際、その方が「余計なプライド」を捨て去り、謙虚に机に向かえるようになると思うんですよね。


私自身、とっても負けず嫌いですので、余計なプライドが邪魔し、「あいつより自分は上だ」とか「あいつはこの前の模試で全国1位になったけど、そんな彼と学校のテストで同じくらいの順位をとっている自分がいる!」とか、学生時代も頭をよぎることは多々ありました。
しかし、「上」と思っている時は大体自分の方がちょっと下、「同じ」と思っている時はまだまだかなう実力じゃないんですよね。実際には。


「あいつは勉強できるなあ」と思う人、周りにいませんか?
そんな感想を持つ人は、「できる」どころか、「格段にできる」人なんです。
そのような人の学習姿勢を見習いながら、置いていかれないように頑張らねば…実力の向上はそこからではないでしょうかね。


模試の偏差値データも大切かもしれませんが、周りの人を見て自分を客観視する姿勢もとても大切ですよ。


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