自分を知って。


昨日の日記と対照的なタイトルにしてみました。また、今日のブログでは、やや厳しいことを書きますが…受験生の皆さんは、もうすぐそこに入試が迫っていることと、ある程度実力をつけるには「3ヶ月」程度の時間はどうしても必要なことを考え、「気づいていない人に気づいてもらう」意味を込めて書かせていただくことをご了承いただきたいと思います。


Z会の提供するコミュニティサービスで、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)というシステムを用いている「パルティオゼット」
中高生の皆さん同士で、そして時には大学生も混じって、大変有意義なやり取りが交わされています。
たとえば、学習法にスポットをあてると、先日こんなやり取りがありました。


<質問者>Mars☆★さん
今私の手元には、基礎英文問題精講(構文編だけを3回やった)と、英語長文問題精講(中期20題を夏休みに解いた)と、英文読解の透視図(最初の何ページかやった)があります。
この3冊から1つ絞って直前までやりたいと思います。阪大の英語対策として、特に1番に的を絞ってやりたいと思っているのですが、どれがお勧めですか?教えてください★


<回答者>コイちゃんさん
僕は京大志望なので阪大の英語の形式を知りませんが、恐らく読解もしくは和訳のような感じがします。
僕の経験上ですが、透視図は有名模試で偏差値60〜(これはごく一般的に知られてます)
難解な英文をすらすら読みたいと願ってる人には◎
基礎英文〜は短い英文を例に、構文力を定着させるのに◎
英語長文読解〜はこれをやり終えたら、センターはバッチリ?ってかんじで受け取ってます
個人的には英文標準問題精講がお勧めです。

Mars☆★さんにはとても役に立ったアドバイスでしょう。
そして、コイちゃんさんが英語以外で学習につまり、相談したとき、進んでアドバイスにのってあげることもあるでしょう。
「困ったときに助けてもらいたい。だから自分も助けられるところは助けたい」
そんな人たちに恵まれて、どんどん利用者が増えています。
Z会資料請求した中高生、および小学生〜高校生の保護者の方であれば、どなたでも利用できます☆もちろん、会員の方も!


でも…でも…質問する人に「その姿勢でもうすぐ受験では困りますよ」と思うときがあります。
以下、すべて9月に入ってからの高校3年生からの質問例なのですが…

  • 英語の成績が落ちる一方です。良い解決策はないですか?
  • 「これをやったら偏差値10伸びる!」ような数学の参考書はないですか?
  • 化学が全くできません。良い問題集を教えてください!


来年春に受験を向かえる方へ。
このような質問を他人に問う自分であれば、すぐに姿勢を改めてください。
※まだ高2生であればいいとは思うのですが。


教育に携わり、一つだけハッキリと、キッパリといえることがあります。
勉強法は人それぞれ。
最終的には自分にあったやり方を、自分で見つけ、実践しなければダメなんです。


英語の成績が落ちた。
数学の偏差値を伸ばしたい。
化学ができるようになりたい。
そのために…今のあなたに欠けている所は何でしょうか?
この欠けている所が人によって違う以上、上記のような質問の仕方では、決して良い解決策は得られません。
いや…一番(長期的視点でみると)結果が好ましくないのは、

  • それなら、こういうやり方してみたら?
  • あ、ありがとう!早速やってみるね!

そういうやり取りが行われたときでしょうか。


アドバイスをされる方はとても優しい方だと思いますが…抽象的な質問に抽象的な回答を寄せ、「見かけ上」アドバイスを得た気になってしまう…この状態は長く続きません。
結局、また行き詰って、同じ質問を繰り返す例、今まで何度も見てきました。


アドバイスを人に求めるときの大原則。
「自己開示をしっかりと」
そのために
「自分を徹底的に見つめ、自分にとって欠けている点を探しておく」
これがすべてのスタートですし、これができていなければ、まず受験には成功しません。



質問の回答例で取り上げたコイちゃんさんはこう締めくくっています。


参考になれば幸いです。
でも最後は自分で決定して下さい。


仰るとおりですね。
コイちゃんさんはきっと、受験に成功を収めるでしょう。
「最終的に決めるのは自分」、それがわかっていますからね。