目標を立てることの大切さ(3)


大学受験の先にあるもの〜職業を考える〜


【執筆】小谷祐子(フリーライター



鮒谷さんの「目標設定は、感情を動かされるもので」という話を聞き、私は自分のことを振り返りました。


フリーランスとして新たなスタートを切った年、私の目標はズバリ「まず会社員時代と同じ年収を稼ぐこと」でした。
それは、とても分かりやすい目標設定で、その頃の私にはこれで十分やる気が出たものです。
結果は1年目は「会社員時代の通帳が懐かしい!」というものでした(大学出たばかりの新入社員だって、もっともらっているんじゃん?と思ったほどです)。
2年目には収入総額は少し上がりましたが、会社員時代と違って「利益=収入−経費」という考え方が身に付いてきた頃だったので、
「利益を出すって、難しいな〜」と感じたものでした。
3年目は「年収だけを目標にするのは、むなしい」というのが、実感です。


というのも、年収を上げるには時間単価を上げなければならず、
時間の使い方がヘタな私には工夫する余地も十分あるのですが、(この辺りも、鮒谷さんの『仕事は、かけ算。』を参考にしています)
「で、その工夫をして、お前は一体何を成し遂げたいわけ?」
と自問した時に、何も答えが出ないことに気づいたのです。


私は個人的にあまり物欲もなく、モノに感情を動かされるたちではありません。
「高級レストランで美味しいものを毎日食べられるのに、憧れるな〜」と思っていても、
「安くて美味しいお店を見つけたり、自分で手作りして美味しいものを作るのも楽しい!」と思ってしまうほうですし、高級ブランド品にもあまり興味ありません。
「これ、欲しいな〜、でも高いからガマン」という経験もあまりないのです。
まあ、安く満足してしまうタイプなんですね(笑)。


「年収を今より倍にして、手に入れたいものって何だろう?」
と考えたときに、「本当に欲しいもののためでないと、私はこれ以上がんばれないな」と思いました。


他人が欲しがるモノを、自分が欲しがってみても、それは自分の原動力にはなりません。
でも、仕事を続けていくには、がんばれる何かが欲しい。欲しいというより、必要だ。


私の場合、仕事をがんばって続けるための、新たな目標設定が必要なことに気づいたのです。


〜続きは、明日!〜