FPから見た投資のはなし3


「タンス預金」対「利子率」②


前回のつづき)


「利子率」についてお話の続きです。


債券(国債社債など)も原則として利息の支払いが約束されています。

債券には、利付債割引債があります。
利付債は利息が支払われる債券です。
割引債は額面(満期に支払われる価格)よりも安く発行される債券です。
割引債の割引分(額面100円の債券を95円で購入でき、満期時に100円を受け取れる)も、利息に相当するものと考えることができます。


株式では、定期的に受け取ることのできる利息に相当するものに配当があります。

配当とは、企業の利益のうち、株主に還元される部分のことをいいます。
株主は会社の出資者であり、出資金を元にして生み出された利益を、株主は受け取る権利があるのです。
「配当金額/株価」を配当利回りといいます。
高い企業(「高配当企業」と呼ばれています)では、3%を超える水準がある一方、決算が赤字の企業では配当なしの0%(「無配」と呼ばれています)や、配当に回すよりも、企業成長のための再投資を行った方が、株主の利益になるような高成長企業では、極端に配当金の少ない企業などもあります。


高配当企業(例)

無配企業(例)

  • JAL 株価252,000円(252円×1,000株) 配当0円 配当利回り0%→再建して、再び株主に配当できるようになってもらいたいですね。

低配当企業(例)

※3/6日現在(終値)の値。配当利回りは株価が上昇すれば、利回りが下がりますのでご注意ください



また、株主優待にも価値の高いものがあり、これも利息の一種とみることができます。
投資信託などでは、換金性のある優待も収益の一部として扱っているようです)

などなど…
※上記はいずれも最低単元株主の場合の優待となります



例に挙げた投資先の利回りは以下の通りとなります

  • 銀行預金 0.2%
  • 国債(個人向け国債5年もの) 1.2%
  • HOYA(優待なし) 3.74%
  • JAL(優待を10,000円を含む) 3.97%
  • ソフトバンク(優待1,300円を含む) 0.57%

※株式は3/6終値を基準とし、今期決算の予定配当・優待で算出しています(株価の変動分は考慮していません)
※優待評価額分の価値を使えるかどうかは、人によります



タンスに入れておくと、利息はつきません。


  • 今日の株価 2007年3月7日(水)

 日経平均株価 16,766.60円 (前回2/21比−1,146.61)
 TOPIX  1,690.94 (−96.29)今日は午後から出張なので、株価は前場終値(11時現在)です。
前回の投稿(2/21)の翌日に日経平均株価は18,000円の大台をこえましたが、中国市場の下落を発端とした「世界同時株安」により、高値より一時2,000円近く下落しました。昨日、下落以降初めて反発した日本市場ですが、このまま停滞するか、再び上昇するか、今後の流れを決める数日間になりそうです。



では、いってきます。


Z会FP技能士講座担当
(ながの)