止めることから始めましょう
こんにちは。
キャリア・アドバイザーの松尾順です。
目の前にコップがあるとします。そのコップには、縁まで水がいっぱいに入っています。さて、このコップにさらに水を入れたい場合、どうしたらいいでしょうか?
別にひねった答えを期待しているわけではありませんよ!(笑)
答えは簡単です。
中の水をまず捨てること。
そうしなければ、新たに水を注ぐことができませんから。
新たに何かを入れようと思ったら、まず既に入っている中身を捨てる必要がある(もちろん、十分に余裕があれば中身を捨てる必要はありませんが)。同じことは私たちの毎日の生活にも言えますね。1日は誰にとっても24時間しかありません。一方で、私たちのスケジュールはおおむねびっしりと用事で埋まっている。したがって、何か新しいことをやろうとしたら、別の何かをやることをあきらめなければなりません。
もし、あなたが、資格取得の勉強などやりたいことがあるけど、なかなか始められないで悩んでいるとしたら、それはあなたのスケジュールがいっぱいいっぱいのまま放置しているからでしょう。実は、私も偉そうなことは言えません・・・。ギチギチのスケジュールを思い切って変えることができず、「やりたいこと」だけでなく、「やるべきこと」でさえ後回しになりがちです。
こうした悩みを抱えている方は結構多いようですね。「やりたいのにできない」という問題の原因は、結局のところ、ほかの用事で時間が消費されてしまうからなのです。日々の忙しさに押し流されてしまっているわけです。ただ、今までやってきたことは「習慣化」(惰性化?)しているのでなかなか止めることができません。一方で、新しく始めたいことには、最初の踏ん切りが必要ですし、意識しないと続けにくいため、習慣化した行動に負けてしまいがち。
ですから、本当に何か新しいことを始めたいのなら、今の自分の生活を占めている行動の一つひとつを見直して、本当に残したいこと以外は、思い切って止めてしまうのです。そうして、まず新しいものが入るだけの「余裕」を作ってあげるのです。
止めることから始めましょう(自戒をこめて・・・)。